認定NPO法人「ワールド・ビジョン・ジャパン」が行う「チャイルド・スポンサーシップ」は、発展途上国を中心に、貧困に悩む子どもたちの環境改善のために開発支援を行う募金です。
ワールド・ビジョン・ジャパンは、1950年に設立された国際NGO組織「ワールド・ビジョン」の日本国内での活動を統括しています。
しかし、全国各地で募金詐欺が蔓延していますし、うさんくさい感じがするワールド・ビジョンよりも、国連や日赤、JICAや国境なき医師団などの信頼できる機関に募金したほうが安心といった意見も根強いです。
ワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルド・スポンサーシップの実態はどうなっているのでしょうか?
ワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルド・スポンサーシップの口コミや評判は?
ワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルド・スポンサーシップを利用した人たちの口コミや評判などをまとめました。
最初は本気で参加することを考えながら読み始めたものの、読み終えて最初に出た感想は「高くね?」でした。
(無論、全額が支援に回るわけではないですが)こういった貧しい国の貧困層にとって、月々4500円という金額がどれほどのものか。
「支援」というレベルを明らかに超えています。「子どもや家族だけでなく地域(つまりインフラ)も含まれているからこれほどの額になるんだろう」と納得しようとしましたが、そうなると次に疑問となるのは、「じゃあ何で子どもと文通するの?」ということ。
支払った金額のうち子どもの支援に使われる比重がほとんどないのであれば、”child sponsorship” というネーミングはおかしいだろうと。
そう思って調べてみると、「チャイルド・スポンサーシップ」という言葉は日本では「ワールド・ビジョン・ジャパン」の登録商標なんだとか。
いきなり怪しくなりました。ボランティアへの参加が乏しくて有名な日本ですら年間1億円近い支援金を送っていることになり、他の先進国を合わせればきっと途方もない金額になります。
それを数カ国で分配するにしたって、やはり民間団体が支援する金額としては異常ではないでしょうか。こういう団体を疑い始めたらきりがないのですが、”child sponsorship” については参加を見送ろうと思いました。
引用元:とっくり新聞
認定NPO法人であることは寄付する人にメリットがあります。
寄付することで、一定限度内にはなりますが税金が優遇されます。収入にもよりますが、わたしは去年1年間で6万円寄付して1万4千円ほど返ってきました。
ワールドビジョン・ジャパンが認定NPO法人であることは、信頼できるかどうかの大きな判断基準になります。ワールドビジョン・ジャパンの活動を見極めるうえで、もう一つ参考となるものがあります。
「決算報告書と監査報告書を公開していること」ワールドビジョン・ジャパンの公式サイトで、数年分の決算報告書と監査報告書が公開されています。
すべての人が寄付のゆくえを確認できるので、不正はなかなか難しいでしょう。仮に不正があれば、認定NPO法人からはずされて今までのような寄付は集まらなくなるはずです。
このように決算報告書と監査報告書をすべて公開しているので、それを自分でチェックできる点も、ワールドビジョンジャパンを信用できる一因になるかと思います。
引用元:残りの人生は、子供を笑顔にしたいな!
有数の産油国ナイジェリアは腐敗しきって、政治家が百億~兆円単位で蓄財する一方、人口の7割は最貧民。
そんな国に、日本は小学校の建物や教科書、予防接種、井戸、発電設備など援助しています。政府としてこんな基本的なことを、”ほかの国がやってくれる” と増長させてないでしょうか。
どこの国も貧困や死病と戦ったり、戦争で人口が激減した時代を乗り越えてきているのに。ナイジェリアのおかげで、アフリカの飢餓も冷淡に見るようになりました。
引用元:龍剣さんの日々雑感
正直支援する前は、怪しい感じをちょっとだけ受けてましたが、実際に支援してみて、チャイルドとやり取りができるし、ワールドビジョンジャパンから毎月来る報告も想像以上に面白くて満足しています!
この支援してる実感が他の寄付とは違うところで、普通の寄付だと寄付したお金がどう使われてるのかよくわからないんですよね。
まぁ、気持ちだけでも十分だという意見もありますが、どうせ寄付するなら社会貢献できてる実感が欲しいというのが、正直なところだと思います。個人的に感動したのは、支援することによって、家庭菜園ができるようになったという報告。
ほうれん草を育てられるようになったというだけで、感動して感謝してる。
それだけでも素晴らしいなぁと思いました。
引用元:自給人.COM
僕が活動していたウガンダ共和国北部の南スーダン難民居住区でも、ワールド・ビジョンは支援活動を行っていました。
当時はまだ緊急的な支援が必要だったため、難民の方たちに食糧配給を実施していましたね。国際協力業界の中ではどんな評価をされているかというと、チャイルドスポンサーシップの金額を一般的なNGOのマンスリーサポーターと比較すれば、たしかに高いです。
多くの国際協力NGOでは、マンスリーサポーターを一口1000円から募集しています。
僕が働いていた国際協力NGOでは、一口500円からお願いしていましたね。ただ、途上国の子どもと直接的につながることができるチャイルドスポンサーシップの仕組みを考えたら、一口4500円という金額は妥当だと思います。
途上国の子どもから送られてくる手紙を翻訳したり、写真付きの成長報告書を支援者に送ったりと、チャイルドスポンサーシップの運営にはある程度コストもかかるはずです。
職員が10人にも満たない小さなNGOなんかでは、チャイルドスポンサーシップのような寄付の仕組みを作るのは、まず無理でしょう。
ワールドビジョンのような大きな団体だからこそ、チャイルドスポンサーシップの仕組みが成り立っていると言えます。チャイルドスポンサーシップで支援するような途上国の子どもは、その多くが毎日150円以下で生活してますからね…。
そう考えれば、4500円という寄付金額は理にかなっていると思います。
引用元:原貫太オフィシャルブログ
ワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルド・スポンサーシップの特徴
ワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルド・スポンサーシップの特徴についてまとめました。
主義主張が合わない人にとってはストレスが溜まるだけ
発展途上国の援助に関して最近聞くことが多いのが、「国民の民度が低いから支援しても無駄なだけ」といった意見です。
きれいな水を提供したいからと言って、先進国などからの援助によって井戸が掘られたとしても、現地の住民が「井戸の金属や機械を売ればカネになるから」と言って、現地のリサイクル業者などに売ってしまい、あぶく銭を稼いでいると言った話を聞いたことはありませんか?
当然ながら、時間が経つと、再び貧乏になりますし、せっかく作った井戸も全く使われず、汚い水に苦しめられる生活からは解放されません。
住民は「援助にたかることに慣れている」ので、自ら経済力を高める努力をしようともせず、援助が来るよう、貧乏パフォーマンスに勤しむなどと言った意見も見られます。
これらは、自助努力がなければ、外部からの支援があっても無駄という考え方によるものです。
あなたの考え方が近ければ、チャイルド・スポンサーシップの存在自体が偽善としか感じられませんし、利用したいとも思わないでしょう。
チャイルド・スポンサーシップにお金を支払ってもストレスが溜まるだけですし、苦痛に感じるだけですから、他の目的でお金を使ったほうが幸せになれることは間違いありません。
実態を伴った国際支援団体
国際NGO組織「ワールド・ビジョン」や認定NPO法人「ワールド・ビジョン・ジャパン」の支援は、個人的には広告の仕方が悪いと思われますが、子供をカネで買うようなことは決して行なっていません。
もちろん、単なるバラマキや、設備を完成させて終わりと言った一過性のものではありません。
地域の自立に必要な援助を、1箇所に付き15年以上かけて取り組んでいます。
地域の状況に応じて、きめ細かく援助の内容を変えていくことで、最終的には、外部からの援助がなくても自立して経済活動を行い、治安や防災、医療などが整った安全安心な生活が送れるようにするためのサポートを行なっています。
不適切な支出を出さないための監査体制の整備
国際NGO組織「ワールド・ビジョン」や認定NPO法人「ワールド・ビジョン・ジャパン」自体が、あたかも振り込め詐欺組織であるかのような誤解をしている人が多いですね。
たしかに、NPO法人という仕組み自体が、指定暴力団などの反社会組織がフロント組織として使うケースが続出しましたし、「大雪りばぁねっと。」(すでに解散)など、運営がずさんなために代表が逮捕されるケースもありました。
しかし、認定NPO法人は、認定されていないNPO法人とは異なり、所轄官庁(ワールド・ビジョン・ジャパンの場合は東京都)が審査を行い、「高い公益性をもっている」と認めたNPO法人だけが登録できます。
都知事や役所自体が信用できないといった意見もありますが、これまでに認定NPO法人に関する汚職事件などがないことを考慮し、(不作為などがなければ)機能していると言えるのではないでしょうか。
また、ワールド・ビジョン・ジャパンも毎年、年次報告書や財務諸表を作成しており、資金の使い道を明らかにしています。
不適切な資金流用が行われていないかどうか、ワールド・ビジョンの内部監査、公認会計士による外部監査、東京都と国税庁への年次報告など、チェック機能も複数用意しています。
2割が経費、8割が現地活動の資金として活用
日本で最も有名な支援団体といっても過言ではない、日本ユニセフ協会でも、
といった具合に、数多くの悪評が飛び交っている状況です。
(日本ユニセフ協会代表の)アグネス・チャンはユニセフ募金で家や事務所を建てた
(国連ユニセフ親善大使の)黒柳徹子の経費は0円なのに、日本ユニセフ協会の経費が2割かかるのはおかしい
などといったところが代表例でしょうか。
ワールド・ビジョン・ジャパンでは、何重ものチェックによって、不適切な支出が起こらない体制を整えていますが、年次報告書や財務諸表を見ればわかるように、適切な支出だけでも2割が経費、8割が実際の援助に使われています。
しかし、全て適切な支出だったとしても、経費2割というのは多すぎるといった意見が根強いです。
「募金は経費0円しか許されない」と言った先入観による誤解が根強いのも事実ですが、とてもじゃないですが、これでは運営できません。
営利・非営利に関係なく、組織運営にはさまざまな支出が必要です。
正しく資金が使われているかどうかを監査するだけでもお金が必要ですし、オフィスを借りる費用や、ワールド・ビジョン・ジャパンのスタッフが無料ボランティアで年中働き続けることは不可能ですから、相場にあった給料を支払う必要があるなど、さまざまなコストがかかります。
国際的な支援組織では、3割以下に経費を抑えれば上出来と言われていますので、ワールド・ビジョン・ジャパンの2割というのは、割合が高すぎるどころか、世界的に見ても優秀なほうです。